東京とは、夢見れる街でもあり、夢破れている事に気づかずにいさせてくれる街でもあり。

夢追い人はよく東京に憧れるみたいだ。

良いと思う、僕は上京の経験はないが上京については肯定派だ。

なんで僕が東京に行かなかったのかと問われると困ってしまうのだが、

無理やり理由を探すと、当時の僕はなぜだか地元ですら何も成し遂げられていないのに東京に出て行くべきではないという謎の考え方に支配されていたからだ。

それとやっぱり勇気が足りなかったんだろう。。

ただ上京した友達の中には題名の様になってしまっている連中も多いのも事実だ。

今まで大勢の友達が東京に吸い込まれて行って鬱やらなんやらになっている。

東京の家賃を払う為に時間はバイトで埋め尽くされ、練習にあてる時間も金もなく、生きる為に働く。

いつもライブで使っていたお気に入りのギターを売ってしまって安物のギターでステージにあがった友達を見た時は、なんとも言えない悔しい気持ちになったのを今でもはっきり思い出せる。

みんなきっと忙殺される為に東京へ勇んで出で行った訳じゃないはずなのにさ。

一度も上京した事のない人が東京から戻ってきた人達をまるで失敗した人の様に嘲るのを見かける事があるが、一度立ち向かったという事において嘲る人よりも尊い。

もし身近に東京から地元に戻って来た人がいたとしても、どうか笑わないであげて欲しい。

自分で自分に終止符を打ち込み、あるいは体勢を立て直す為に体裁を捨てて戻って来たとするならば、僕はその撤退を讃えたい。

夢破れた事から目を逸らしてしまい戻ってこれずにいる亡霊の様な人達だって大勢存在するのだ。

何が言いたいかわからなくなってしまったけれど、

もし自分の語った夢に縛られて潰されそうになっている人がいるならば、全部放り出していったん地元に戻っておいでよと言いたい。

夢に勇敢に挑んだ君を笑う事ができる程に立派な人間なんてそうそういないんだから。

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