考える牛となれるかどうか
昔々、畑を耕す作業は人間が行っていました。
次に、人間は畑を耕す仕事を牛にさせることにしました。
牛の為に牛舎を作り、牛には毎日餌を与えました。
人間は牛の食べる餌の分を働きました。
牛は餌を半分にすると力が出ないと言い、人間も牛に作業させる方が自分が耕すよりも効率が良いので餌をたらふく食べさせました。
牛は真面目に働きました、指示されるがままに与えられた畑を耕しました。
しかしある日、頭の良い人間がトラクターを作りました。
人間は畑を耕す仕事をトラクターにさせる事にしました。
トラクターには牛舎も餌も必要ありませんでした。
動かす分だけガソリンを入れるだけ。
一方で牛には餌代も牛舎も必要です。
人間は牛に餌代をかけてまで働かせるのがバカらしくなってきました。
牛はだんだんと働く場所が少なくなっていきました。
そしてとうとう牛は餌をもらえなくなりました。
牛「餌は今までの半分でも良いので今まで通り働かせてください」と言いました。
人間としては牛にうろうろされるよりもトラクターでまとめて作業した方が効率が良いので、いよいよ牛が邪魔になりました。
人間は牛を肉屋に売ってしまいました。
牛は肉屋に運ばれながら人間にこう言いました。
「言われた通りに真面目に働いてきたのに」
人間はこう言いました。
「それこそが、君がいらなくなった理由だよ」
はい、気付いた人もいるかと思いますが、
このお話に出てきた牛は現在の社会における大多数の人間達の事です。
そこらにたくさんいる、自分の頭で考えることができずに、真面目に働くことしかできない人間達の事です。
僕は真面目な事を悪いことと言うつもりは全くないです。
ただ、これからの時代は真面目なだけでは戦えないという事です。
以上
2020-09-28 by
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